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日向夏の袋掛けは毎年台風シーズン前に終わっていないといけない。袋をかけるのは強風で枝が揺れ果実に傷がつくのを防ぐためなのだが、その数は膨大だ。たしか自分は、全ての実に袋をかけるのは相当大変ですね。と、言ったと思う。 そう言いながら袋をかける。 キラキラの宝石みたいな日向夏になるように。 きれいな黄色の果皮をりんごのように薄く剥き、アルベドと呼ばれるふわふわした白皮も一緒に食べるのが特徴的な日向夏は、江戸時代に宮崎市の真方安太郎さんの庭で発見されたタチバナが花粉親の偶発実生